パパ・ママ世代からずっと定番の「そろばん」の習い事は、習っている子供も多いけど、実は挫折することも多いという特徴があります。
そろばんの習い事で伸び悩んでしまう子供が多いのはなぜなのか?
今回はそろばんの習い事をさせるメリットと伸び悩む3つの原因について詳しくご紹介したいと思います。
そろばんの習い事の問題点を把握して、子供の能力を効率良く伸ばしてあげましょう。
目次
そろばんの習い事をさせるメリットとは?
まずは、子供の習い事をこれから検討している人に、そろばんをするメリットをご紹介しておきたいと思います。
何十年も前のパパ・ママ世代からずっと続いている定番の習い事である「そろばん」の魅力をチェックしてみましょう。
子供にそろばんの習い事をさせるメリット【1】月謝が安い
子供にそろばんの習い事をさせるメリットとして、最初に挙げたいのが「月謝の安さ」です。
そろばんの習い事の相場は、週3回で月6千円~8千円前後。
週1回のレッスンでも月1万円程度になってしまう今流行りの「プログラミング」に比較して、そろばんはレッスン回数も多く非常にお得です。
特に子供が多い家庭の場合、週1で月1万円程度のプログラミングは、ハードルが高く感じてしまいますが、そろばんだったら子供全員に通わせることができるので、挑戦しやすく感じるでしょう。
さらにそろばんは、他の習い事に比較して購入品といけない「道具」が少なく済むのも魅力。
野球やサッカーであれば、「グローブ」「ボール」「ユニフォーム」「バッグ」などのレッスン道具を買い揃えないといけないので、初期費用が高くつきます。
また、スポーツ系は「遠征費用」で交通費や宿泊費などの高額な費用が発生するのに対して、そろばんの習い事は珠算1級でも2千円程度の「検定料」、級に合わせた千円程度の「テキスト代」くらいしかかからないので安心。
経済的な予算はそれほど多くないけど、「しっかり役立つスキルを身につけさせたい!」と考えている堅実路線の人に、そろばんの習い事はおすすめです。
子供にそろばんの習い事をさせるメリット【2】暗算・計算が得意に
親が子供にそろばんの習い事をさせたいと思っている一番の理由は、やはり「計算に強くなってほしいから」ではないでしょうか。
そろばんの習い事をしている子供は、自然と脳内のそろばんを使えるようになり、正確に暗算&計算が出来るようになると言われています。
筆算するよりも脳内で暗算&計算が出来てしまう方がスピードも速く、どんな大きな数でも対応できるようになるため、「受験」では非常に有利になるでしょう。
そして、大人になってから、小さい頃にそろばんの習い事で磨いた暗算や計算の特技を利用して、難度の高い「簿記検定」に挑戦する人も少なくありません。
そろばんで身につけた暗算・計算スキルは、大人になってからも発揮されます。
特に子供を「理系」に育てたい人には、そろばんはおすすめの習い事です。
理系は「プログラミング教室」や「ロボット教室」のように、月謝が高くつく習い事が多いため、そろばんのようにリーズナブルな料金で挑戦できるのは希少と言えます。
そろばんの習い事で子供が伸び悩む3つの原因とは?
そろばんの習い事は、子供の将来や受験で役立つ能力なので、是が非でも身につけて欲しいと望んでいる親も多いかもしれません。
しかし、そろばんの習い事は、挑戦した子供全員が必ずしも暗算&計算が得意になるわけではないのです。
中には、そろばんの習い事で伸び悩んでしまい、途中で挫折してしまうケースも珍しくありません。
そこで、そろばんの習い事で挫折してしまう子供の共通点について、早速見ていきましょう。
子供がそろばんの習い事で伸び悩む原因【1】始める時期が悪かった
子供にそろばんの習い事をさせる場合、最も適しているのは「小学校の低学年」頃と言われています。
それよりも早すぎると、そろばんの使い方をよく理解できなかったり、あまりにも遅く始めると、筆算に慣れてしまい、そろばんを使うのが逆に面倒に感じてしまうケースがよくあります。
そのため、そろばんの習い事は、「始める時期」も非常に重要です。
そろばんの習い事を検討している人は、小学校の低学年から入会することをおすすめします。
また、始める時期が良くても、子供の中にはそろばん式暗算に慣れない子がいるのも事実です。
実際、子供にそろばんの習い事をさせてみたけど、なかなか上達しないので公文に入れてみたら、計算力がぐんぐんと伸びたというケースも少なくありません。
子供によって、そろばんを使わない計算方法が好きというケースもあるので、そろばんの習い事をさせてみて反応が良くないのであれば、無理強いをさせないということも重要です。
子供がそろばんの習い事で伸び悩む原因【2】教室と合わない
子供がそろばんの習い事で伸び悩んでしまう原因で、最も多いのが「教室の方針と合わない」ことだと思います。
そろばんの習い事と言っても、実はそろばんには何通りものやり方があり、講師によって考え方が全く違います。
また、そろばんの習い事は教室に通う「生徒のレベル」も差が出やすく、珠算1級の上級者が多い教室もあれば、小さな子供向けの基本的なそろばんしか教えていないような教室も。
そのため、どのような講師・教室を選ぶかによって、子供の運命が大きく変わってきます。
もしも子供が、そろばんの習い事に違和感があり、やる気を失くしているようであれば、もしかしたら、今通っている教室とは合っていない可能性があるでしょう。
そろばんの習い事を始める前に、多くの人は体験レッスンや見学をして、ちゃんと確認してから入会した人が多いと思います。
しかし、実際に通ってみてから子供が「合わないな…」と感じることはよくあるのです。
講師との性格的な相性の悪さの他に、子供が通っている教室と合わないと感じるポイントとして、「周囲の生徒との相性」も挙げられます。
子供にとって嫌いな友達がいたり、意地悪をしてちょっかいを出してくる子などがいる場合も、子供は習い事を嫌がる傾向があるので要注意です。
子供がそろばんの習い事で伸び悩む原因【3】進級できない
子供がそろばんの習い事をする時に、一つのモチベーションとなるのが「進級」です。
どんどん進級すると、それだけ子供もやる気になるので、そろばんの習い事に対してはまりやすくなります。
一方、進級が止まってしまい、なかなか思ったように行かなくなると、子供によってはそろばんが嫌になってしまい、やる気を失ってしまうことがよくあるのです。
親は「珠算検定」で3級以上取ると、受験の時に内申書にかけるので、子供が3級を取るまではそろばんの習い事を辞めさせたくないと考えている人も少なくありません。
しかし、進級が止まってしまい、後から入った子供に級を抜かれてしまったりすると、子供はそろばんを嫌がるようになってしまいます。
子供がやる気を失っている時に無理やりそろばんの習い事を続けさせることはあまり良い選択とは言えません。
そのため、もしも子供が進級で行き詰まり、やる気を感じられない場合は、そろばんの習い事を一度休会してみるのも一つの方法になります。
また、そろばんの習い事は、教室や講師の方針によって「飛び級」を禁止しているところもあれば、OKにしているところもあるのが特徴。
せっかちな子供の場合、飛び級しないで一つずつ進級させていく方針のそろばん教室だとレッスンに飽きてしまい、性格によっては飛び級を許可しているそろばん教室に通わせた方がやる気が出て良い場合もあります。
子供がそろばんの習い事で挫折しないようにする方法は?
子供がそろばんの習い事で挫折をしそうになっていたら、「スクール変え」を検討してみましょう。
目安としては、2年~3年そろばんの習い事に通っても3級に届かない場合は、子供に合っていない可能性があるため、スクール変えを検討することをおすすめします。
最初に選んだそろばん教室が合わなくても、別のスクールに移れば、子供がやる気を取り戻してくれることも少なくありません。
特にそろばんの習い事自体は嫌いではなく、講師や周囲のお友達が原因でやる気を失くしている子供の場合、スクール変えは有効です。
そういう子供は、そろばんの習い事自体を辞める必要はなく、快適に勉強できる環境だけを整えてあげれば、またやる気を出して挑戦してくれるでしょう。
一方、スクール変えをしても効果が薄いのは、そろばんの習い事自体に嫌気が差してしまった子供の場合。
スクール変えではなく、そろばんの習い事自体を諦めた方が良い場合もあります。
そろばんは良くも悪くも、好き嫌いがはっきりしやすい習い事のため、一度子供が嫌いになってしまったら、それ以上の上達が見込みにくいです。
子供がそろばん教室をサボったり、行くのを露骨に嫌がるようになった場合は、見切りをつけるタイミングと捉えましょう。
万が一、そろばんの習い事がダメでも、「プログラミング」「ロボット教室」「科学教室」など、子供が興味を持ちそうな理系の習い事は数多くあるので、諦めずに挑戦してみることをおすすめします。