ダンスは子供から大人まで人気を集める習い事ですが、ダンスを習うことにはメリットだけでなくデメリットもあります。
この記事では、そんなダンスの種類やメリット、デメリットについて、くわしくご紹介していきます。
目次
習い事にはどんなジャンルのダンスがある?
ダンスの習い事、ダンス教室と一口に言っても、そのジャンルには様々なものがあります。
バレエ、ヒップポップ、ジャズダンス、フラダンス、チアダンス、タップダンス……日本独自のもので言えば、日舞というのもありますね。
ダンスの習い事をしたいと考えるなら、まずはこの多様なジャンルの中から、自分やお子様がやってみたいものを見つける必要があります。
では、それぞれのダンスは一体どのようなものなのか?
カンタンにですが、説明していきます。
バレエ
「バレエ」は、西ヨーロッパが発祥の舞台舞踊です。物語性を持ち、複数の幕に別れた舞踊劇……つまり、演劇の一種としての側面を持ちます。
ヒップホップダンス
「ヒップホップダンス」は、アメリカ発祥のストリートダンス。元はラップと共に踊られるブレイクダンスから始まり、今でも多くの人々に楽しまれています。
ジャズダンス
「ジャズダンス」もアメリカから生まれたダンスで、元々はジャズミュージックに合わせて踊るスタイルをそう呼んでいたようです。現在では、バレエの要素を中心としたフリースタイルのダンスとして親しまれています。
フラダンス
「フラダンス」は、ハワイ伝統の踊りです。厳密には「フラ」と呼ばれる、ダンス・演奏・詠唱・歌唱の全てが含まれる総合芸術ですが、中でも腰を動かす独特のダンスは有名ですよね。
チアダンス
「チアダンス」は、世界的には「ダンス/パフォーマンスチア」と呼ばれる、チアリーディングから生まれたダンススタイルです。チアリーディングというのは、1890年代のアメリカで、フットボールの試合を応援するために誕生したもの。スポーツと縁深い、エンターテイメント性の高いダンスです。
タップダンス
「タップダンス」は、アメリカのサウスカロライナ州が発祥の踊りです。「タップス」と呼ばれる金属板を貼り付けた靴で床を踏み鳴らす、軽快なステップが特徴のダンスですね。
日本舞踊
「日舞」、日本舞踊は、日本の伝統的な踊りの総称です。荘重な音や音楽に合わせ、すり足や静かな動作で舞台を廻る「舞い」。軽快な音楽に合わせ、意味のある肉体的動作で表現する「踊り」、音楽に合わせ、日常的な動きやしぐさを舞踊として表現する、演劇性の強い「振り」。日舞は、主にこの3つの要素から構成されています。
主なダンスといえばこのようなものが有名ですが、細かく探せばまだまだ様々な種類、流派があります。
習いたいのはどんなダンスか?近くで教室が開かれているのはどういうダンスか?それを知ることが、ダンスを習うための第一歩と言えます。
ダンスを習うことで身につくのは体力だけじゃない!
ダンスを習う事で最も大きなメリットは、「体力がつくこと」と、思われているかもしれません。
確かに、そのほとんどが全身運動であり、かつ有酸素運動であるダンスは、体力を身につけるのに有効な手段と言えるでしょう。
ですが、ダンスによって得られるメリットはそれだけではありません。
まず、「スポーツ全般に効果が出る」ことです。ダンスは、全身の筋肉を使うだけでなく、左右対称の動きや、身体の一部だけをリズムに合わせて動かすなど、細かい身体の操作が必要になります。
結果、その経験は他のスポーツにも生かされるというわけです。
そして、「体形や姿勢の改善効果」もあります。 体中の筋肉を使い、柔軟運動もこなしながら行われるダンスには、たるんだ身体や曲がった姿勢を直す効果も期待できるでしょう。
発表会が行われるような教室であれば、「度胸」も見につくかもしれません。観客の前で、舞台に立ち踊りを披露する。そんな緊張を、何度も乗り越えなければなりませんからね。
「目標が出来る」というのもメリットに数えられるでしょう。ダンスというのは、目指せばどこまでもスキルを磨けるもの。発表会や憧れの人物など、目標となるものが出来れば、日々を充実して過ごせますし、「継続する力」も見につくというものです。
「チームワークや協調性」といった面も、ダンス教室では学べるかもしれません。ダンスはその多くが団体競技であり、同じ教室で学ぶ生徒たちで一つの舞台を作っていくという経験も出来るからです。
子どもの習い事としてなら、「礼儀作法」が見につくというのも忘れてはいけません。日々の挨拶や態度なども、子どもの教室であればきちんと見てもらえるでしょう。
それから、「友人が出来る」というのも魅力かもしれませんね。同じ趣味・目標を持ち一緒に頑張る仲間。社会人になると、そういった仲間を作るのは難しいですし、子どもであれば、学校以外にもそういった居場所が出来ることはとてもプラスになります。
また、ダンスはスポーツであると同時に芸術表現でもあります。自分の身体をフルに使って様々な感情を表現する。そういった活動によって、「心をすっきりさせる」効果を期待することも可能でしょう。
こうして挙げていくと、ダンスを習うだけでもたくさんのメリットがありますね。
子どもの習い事としても、大人の趣味としても、ダンスを学ぶことには大きな意義と利点があると言えるでしょう。
ダンスの習い事は意外と費用が掛かる
しかし残念ながら、ダンスを習う事には、メリットだけでなくデメリットも存在しています。
その代表格と言えるのが、ダンスにかかる「費用」でしょう。
月々の月謝はバカになりませんし、発表会がある場合は、その参加費などがかかる場合もあります。
ダンスをするための道具として、服やシューズを揃えていく必要もありますし、大きな大会に出るのでしたら、その際はきちんとした衣裳が必要になる場合もあります。
ストリート系のダンスならば衣裳などの負担は少ないかもしれませんが、「バレエ」や「日舞」などといった専門的かつ歴史の深いダンスの場合、専用の道具や衣装が多く必要になることも……
小さなお子様の舞台衣装であれば、自作しなければならない場合も出てくるかもしれません。そうなると、布代だけでなく時間や手間までかかることになります。
もちろん、ダンス教室の場所や時間帯によっては、交通費がかかってしまう場合もあります。子どもの習い事であれば、送り迎えが負担になってしまう可能性もありますね。
近場であれば良いですが、もし習いたいダンスの教室が近辺になかった場合は大変です。週に一回でも、時間やお金の積み重ねは見過ごせないレベルになってしまうでしょう。
そういった負担は、ダンスの種類や教室によって大きく変わってきます。
ダンスを習い始める前に、そういった金銭面についてもよく調べ、考えていく必要がありますね。
中には、「友人の紹介なら○○%割引」「2人以上同時入会でお得!」のような割引サービスを行っている場合もありますし、周囲の人間から情報を集めることも大切かもしれません。
週に一回、簡単な教室に通って身体を動かせればいいのか?
それとも、きちんと腰を入れてダンスのレッスンに励みたいのか?
それによっても、ダンスにかかる費用は大きく変わってきます。
自分やお子様がどういうスタンスでダンスに挑みたいのか。最初は気軽な習い事のつもりでも、だんだんと本気になってくる場合もあります。その時、お金を出す事が出来るのか?
そういった面まで含めて考えられれば、後悔無くダンスを習うことが出来るでしょう。
主に金銭的な負担を挙げていきましたが、その負担と引き換えにしても、ダンス自体の楽しさやメリットは大きなものです。もしあなたやお子様が「やりたい」と考えるなら、収入と相談しつつ前向きに検討してみてください。
習い事にダンスを選ぶなら子供の意欲を尊重すべき
ここまで、ダンスのメリットやデメリットについて説明してきました。
ダンスを習いたいのがあなた自身であるならば、これらの情報を元に、どういったダンスをどのように習っていくのか、しっかりと考えていけるでしょう。
ですが、もし習うのが子どもである場合は、親だけで話を進めてしまう前に、よくお子様の話を聞いてみてください。
習いたいダンスは、本当にそのダンスなのか?
そもそも、子どもは本当にダンスを習いたいと思っているのか?
ダンスが義務教育の科目にも入った昨今、様々なメリットのあるダンスを子どもに習わせたいと思う親は多いでしょう。
ですが、ダンスのどんな魅力をもってしても、子ども自身が「やってみたい」と思わない限りは意味がありません。
イヤイヤ行く習い事では何も見につきませんし、互いに疲弊して、お金も無意味に消費されてしまうだけ。
そうなってしまわないためには、お子様が何を望んでいるのか、その意欲をしっかりと見極め、尊重する必要があります。
親と子が楽しくダンスの習い事を続けるため、最初の手間は惜しまないようにしましょう。