高校生になったのに、勉強にも部活にも打ち込めなくて、趣味もない自分が嫌になってきたという経験はありませんか?周りの友達は、真剣に打ち込める趣味を楽しんでいたり、将来の夢に向かって頑張っていたりするのに、自分にはそれほど興味を持てるものがない。
なぜだろう、どうしてだろう?自分にも趣味が欲しい!と悩んでいるのであれば、それは人生の転機、言い換えればチャンスが来ているという事です。
今回は、趣味がないと困っている高校生の方にそのチャンスをつかみ、いい方向へ向かえるような方法をご紹介します。
目次
趣味がないのはダメじゃない!趣味がないと感じる3つの理由と解決法
「趣味がない」という表現は、どこかネガティブなイメージを感じてしまいますが、趣味がない事自体、悪い事ではありません。まずは「趣味」と呼べるものに出会えていない理由から、考えてみましょう。
理由①まだ好きなことに「出会えていない」だけ
高校生というのはまだ10代半ばの年齢です。その年齢で自分が好きなことや興味の持てることに出会えている人はラッキーと考えることも出来ます。あなたは好きなことにまだ出会えていないだけ。自分に合うものに出会えば、きっと情熱を捧げられるだけの素質をあなたは持っています。まだまだこれからの人生は長いので、無理に焦る必要はありません。
その上で、何か趣味と呼べるものを見つけたいのであれば、「行動範囲を広げる」ことです。高校生というのは、生活の基本が「家」と「学校」だけです。ある意味、この状況では世界が狭くなってしまうのは当然です。それが、普通です。大人になると分かりますが、世界は自分が思っている以上にもっともっと広く、まだまだ知らないこと、美しいことや汚いことも、楽しいことや辛いことも、世の中にはいっぱいあります。
自分の行動範囲を広げていくことで、それらのことに1つ1つ出会うことができます。「行動範囲を広げる」とは、まだ経験したことのないゾーンに入っていくということです。いつもと違う道を歩いてみる、入ったことないお店に入ってみる、話したことのない人と会話をしてみる。そういった小さなこともそうです。
もちろん、やったことのない習い事に行ってみる、初めてのイベントに参加してみる、知らない土地に旅行してみる、などの少し勇気と労力がいることもそうです。こうして自分でも殻を少しずつ破っていくことで、好奇心がさらに湧いてきたり、行動力がついてきたりするものです。まだ知らなかったこと、出会ったことのないタイプの人間に会えるかもしれません。その中で「趣味」と呼べるものに出会える可能性もあります。
理由②レベルやステップが合っていないだけ
趣味と呼べるものを見つけたりするには、まずは「面白い」と思えることが大切です。大人でも子供でも、「わかったぞ!」「できるようになった!」という感情は年齢関係なく人をワクワクさせるものです。
しかし、その「小さな出来た」が積み重ねられない環境だと、どんなことに取り組んだとしても面白いと感じることは難しいです。例えば勉強だって同じです。東大に行くような子たちは、もともと勉強が好きだったわけではなく、「できるようになるのが楽しかったから勉強した」という人が多いのです。小学生時代の原点を辿ると、「わからない」→「わかった!」→「わからない」→「わかった!」というスモールステップをただずっと積み重ねていただけの結果が今につながっているわけです。
「小さな出来た」を積み重ねるには、環境を整える必要があります。「自分のレベルが合っていない」「先生なしで独学でやってみたけど出来ない」など、せっかくやってもレベルやステップが間違っているとつまらなくなります。何か始める時には、自分のレベルに合ったコースがあるのかどうか、自分に相性の良い先生がいるのかどうか、取り組む頻度が自分の希望に合っているかどうかなどを確認しておきましょう。何事も、正しいレベルで、スモールステップで積み上げていけることが重要ですよ。
理由③時間に余裕がないから
高校生活は忙しいので、単純に時間に余裕がないから趣味に出会えていないという理由もあります。何かを楽しむ時には、時間的にも、精神的にも、余裕がある状況でないとなかなか難しいものです。
まずは今の学校生活を大切にしましょう。授業や部活動、学校のイベント、友人との時間など、日常の1つ1つを充実させることに集中しても良いでしょう。
その中で、新しく何か始めたいのであれば、長期休暇の時や、テスト休みの時など、比較的時間ができる期間を狙うのも一つの手です。事前に予定や計画を立てて、「次の夏休みにこれをするぞ」などとある程度決めておくことで余裕を持って取り組むことができますね。
趣味がないという自分に気づいた事は人生の転機が来ているという事
もう子供ではない、でもまだ大人でもない高校生。これまでの知識や経験から、複雑な思いを抱える事も、やり切れない思いを抱える事もあるでしょう。
数々の思いと向き合い、自分を知っていく事は、これからの人生に大いに役立ちます。「趣味がない自分」に気づいたというは、人生の大事な転機が目の前に来ている状態かもしれません。
ここで今までとは違う一歩を踏み出すかどうかで、これからの人生、親や先生、友達などの他人に振り回される事なく、自分の手でコントローラーを握って、進みたい方向へ進めていく事が出来ます。
「趣味がない」は思考の癖?高校生から始める自分探し
趣味を見つけていく前に、「自分はどんな人間なのか」を探していくことも大切です。もちろん高校生だけで終わりではなく、大人になってからも「自分探し」は続きます。ですが、今のうちから自分のことについて考え始めてみましょう。
自分を知る事
あまり大げさに考えずに次の項目を埋めていきましょう。ノートやパソコンに書き出してみてください。
- 好きな事・嫌いな事
- 得意な事・苦手な事
- 興味がある事・ない事
- やってみたい事・これだけは避けたい事
- 一番うれしいと感じた事・一番悲しいと思った事
- うまく出来たと思う事・うまくいかなかったと思う事
これまでを振り返る事で、当時はとても嫌だった、苦手だったと思っていた事でも、高校生になった今ならそれほど嫌でもないし苦手でもないという事もあるかもしれません。
時間がかかっても、1つ1つ振り返る事で自分を客観的に理解していきましょう。
思考のクセを知る事
うまくいかない、出来ない、という思いはそのほとんどが自分の思考パターンであることも多いです。実際には、どちらにもきちんと原因や理由がありますので、細かく分析してみましょう。実験のように考えるとわかりやすいかもしれません。うまくいかない理由、出来ない原因。どこに引っかかっていたのか、何につまずいていたのか。
理由や原因が分かった時、改善策が思いつくようでしたらあとは成功するまで実験&検証の繰り返しで行動するのみです。これまでは「出来ない」「うまくいかない」で終わっていた事が、一歩先に進み、新たな体験をする事で、小さな楽しさや面白さの種を集めましょう。
実践に移す行動力と勇気を持つ事
やる事がわかれば、あとは実践するのみなのですが、行動に移すのは意外と勇気がいるものです。新しい場所に行く、新しい人と出会う、新しい事を始める。何が起きるかわからないから、楽しさ半分、不安半分、といったところでしょうか。
おそらく、楽しさと不安が共存している状態が正解だと思います。50%ずつの楽しさと不安があり、1%どっちに傾くのかにより、楽しいと思ったり、嫌だなと思ったりする。現実、ほとんどの大人もそのくらいの差で楽しいと嫌を感じ分けているものです。
もし本当に、趣味がないと感じている人生を変えてみたいのであれば、ほんの少しの勇気を持って、行動してみる事をおすすめします。行動した先には、行動した人にしかわからない体験とともに、行動した人しか手に入れられない楽しさや面白さの種がありますよ。
趣味だけではなく将来にも役立つ!高校生におすすめの習い事
高校生というのは、大学進学や社会人としての就職が控えていますよね。新しく習い事を始めようと行動してみたけれど、万が一にも面白くなかった、やらない方が良かったと思う人もいるかもしれません。ですが、部活動ではないのでその時はすぐ辞めて次を探すことも可能です。
そこで今回は、趣味としても楽しめるし、社会に出たら案外役に立つのではないか?というどちらでも役に立つ習い事の種類を簡単にご紹介します。
将来に役立つ系①プログラミング
これからはAIの時代ですので、プログラミングのスキルが必須になっていくでしょう。時代を少し先取りするという意味でも役に立つ習い事です。ITエンジニアは足りなくなると言われており、就職の際にも「高校からプログラミングをしていた」という経歴は役立つはずです。
実際にやってみるとそんなに難しいものではなく、きちんとしたスモールステップでやれば達成感を感じながら楽しく学習していくことができます。
将来に役立つ系②デジタルイラスト・デジタル作曲・ライティングなど
ネット社会である現代、仕事のスタイルは大きく変わってきています。会社に出社しないで、自宅で仕事が出来る時代になりましたので、即戦力になるパソコン系のスキルを習い事で身に付けておくのも1つの手です。
今は、ネットで学べるスクールが合ったり、udemyやスクーなどの動画講座販売サイトがあったり、youtubeでも無料で配信されているものもあります。何かパソコン系のスキルで自分が興味のありそうなものがあれば、受講してみる面白いかもしれません。
将来に役立つ系③語学(英会話・話し方など)
日本以外の語学を習得する事で、翻訳機とは違ったスキルを持つ事が出来ます。やはり生身のコミュニケーションに勝るものはなく、海外のチャンスも逃す事はないでしょう。
翻訳などの語学スキルや、英会話などのコミュニケーションに加え、日本語でも話し方教室で伝え方のスキルは一生の宝になります。また、興味のある人は、英語以外の外国語に挑戦してみるのも面白いですよ。
体を動かす系①ボルダリング
体を動かす系では、友達と一緒に始める習い事であればサッカーや野球などのチーム系でもいいですが、1人で始めるのであれば個人でできる習い事やグループレッスンもおすすめです。
東京オリンピックで競技にもなった事で、一躍注目を浴びたボルダリング。1人でも友達とでも始められるスポーツなので高校生にもピッタリ。遊べる施設も全国で増えています。始めてみると意外とハマる人が多いので、趣味としても社会に出てからの交流の場としてもおすすめの習い事です。
体を動かす系②空手
自分の事は自分で守れた方がいいでしょう。強さを手に入れる事は、自信にもつながります。性別年齢問わず、いつでも始められますし、武道系の習い事は道場の数も多いので、比較的始めやすい習い事です。体が覚えたスキルは生涯役に立ちますよ。
その他の習い事①写真・カメラ
趣味のイメージが多い写真ですが、写真を撮る機会は日常でも多くあります。スマートフォンが普及したおかげでイベントや旅行はもちろん、日常のいろいろな瞬間をカメラに収める事が出来ます。一眼レフで見る世界はスマートフォンとはまた別の世界。将来、家族が出来れば子供の写真を撮る事も多くなりますし、写真を売る仕事もあります。写真やカメラは身に付けておいて損はないスキルの1つです。
その他の習い事②コーヒー
写真もそうですが、1日単発型のセミナーで学べる習い事は意外とたくさんあります。高校生以上になると参加できることも多く、コーヒーワークショップもその1つ。カフェなどで開かれることも多く、家の近くであれば参加してみるのも良いでしょう。その他にも、自分が好きそうなセミナーやワークショップがあれば行ってみると良いでしょう。
趣味がないから始める新たな一歩|高校生だからできること
「趣味がない」という事に悩んでいた高校生の方へ、その理由や解決法、自分を理解していく事で趣味がないから抜け出す方法をご紹介しました。
まだ独り立ちをする前の高校生だからこそ、今の自分を受け入れ次の小さなステップを登ってみましょう。少し思考パターンを変え、ほんの少しの勇気を持って行動を変えると、これまでスルーしていた数々の出来事に気づくはずです。
習い事はみなさんに新たな視点と体験の持たせてくれる1つのきっかけです。わからない時や迷った時は大人と一緒に考えてみましょう。ぜひ、自分で決め、自分で行動する事で、自分のやりたい方向へ進んでみて下さい。