子どもに楽器の習い事をさせる条件をクリアしているか確認してみましょう。
子どもの習い事として人気がある楽器の習い事は、「かっこ良い!」という理由でよく考えず始めてしまう人もいますよね。
しかし、子どもが楽器の習い事を上手に続けていくためには、事前にクリアしておくべき4つの条件があります。
もしも条件を満たせない場合は、楽器の習い事に悩まされる可能性があるので気をつけないといけません。
あなたは全部の条件をクリアできるか、早速チェックしてみましょう。
目次
子どもが楽器を「練習する場所」はあるか?
子どもが楽器を練習できる環境が必要です。
まず、楽器の習い事をする上で、絶対に必要不可欠なのが「練習する場所」を用意できるかどうかです。
一般的に、楽器を習い始めようとする時に、住んでいる家に「防音設備」があるかという点が非常に重要になってきます。
電子ピアノなどで音を消すことが出来る楽器の場合は別として、バイオリンやドラムなど、音を消すことが難しい楽器は、自宅にしっかり防音設備がなければ、自宅で練習することができなくなってしまうでしょう。
楽器は基本的に毎日練習をしないとなかなか上達しないので、自宅練習ができないとなると、楽器の習い事にとっては大問題になります。
一戸建ての場合は、防音設備がなくても、隣の家との距離がかなり離れていれば、近隣に迷惑をかけることがありませんが、集合住宅の場合は、壁が薄いので、楽器の練習をするとご近所トラブルに発展してしまう可能性があるので厄介です。
そのため、集合住宅に住んでいる場合は、本当に楽器を練習する場所を確保できるのか、事前に家族で話し合っておく必要があります。
もしも自宅で練習することが出来ない場合は、レンタルスタジオなどを借りて練習を続ける経済力ややる気が本当にあるのか慎重に検討しましょう。
練習場所も確保できないまま楽器の練習を始めてしまうと、子どもがなかなか上達できずに、そのうち習い事を嫌になってしまう可能性が出てくるので注意しないといけません。
楽器の習い事は練習をするのに特別な配慮が必要となるところが難しい部分です。
楽器を巡って近隣とトラブルになってしまうと、今の家に住みにくくなってしまう可能性があります。
「近隣トラブルなんて放って気にしなければ良い」と思っている人もいるかもしれませんが、現実の世界では、「音」が原因で殺人事件にまで発展しているケースが少なくありません。
そのため、周囲から楽器の音を注意されることがあるのであれば、防音使用に部屋をリフォームしたり、「防汚カーテン」や「吸音材」などで工夫して、少しでも音を軽減できるように工夫をしましょう。
子どもは楽器を辛抱強く「練習」できるか?
子どもが楽器の練習をしないと、いつまでたっても上達しません。
もしも子どもが、自宅では十分に練習しないで、レッスンの時だけ練習すれば良いと思っているのであれば、楽器の習い事は向きません。
なぜなら、楽器は練習なくして上達することはあり得ない習い事だからです。
楽器の習い事を始める前から、練習に対してやる気がないのであれば、楽器の習い事を始めても途中で挫折してしまうことが目に見えています。
特にフルートやサックスなど、ピアノとは違って、最初から綺麗な音がでない楽器の場合、満足のいく演奏ができるようになるまで、相当な練習が必要です。
選ぶ楽器によってもマスターするまでの難易度は異なりますが、どの楽器を選んだとしても、練習は欠かせません。
そのため、子どもが楽器を習いたいと言っている場合、「練習をする覚悟があるのか?」ということを確かめておくことをおすすめします。
練習嫌いな子どもの場合、よほどの才能がない限り、楽器の習い事で才能を発揮することは難しくなるでしょう。
ピアノの場合であれば、平日は最低でも2時間程度、休日は2時間~4時間程度練習しないと、初心者がスラスラと弾けるようになるのは難しいと言われています。
音大を目指すようなレベルになると、1日4時間~6時間程度練習している人もいます。
初めて楽器を習う人の場合、練習時間を聞いただけでくじけそうになってしまうかもしれませんが、楽器はそれだけ練習が大事な習い事ということです。
練習する気がない子どもにいくら大金をつぎ込んでも、親が望むような上達を期待することは出来ません。
楽して楽器が弾けるようにはならないので、子どもに予め練習の大切さを伝えておきましょう。
楽器の習い事は辛抱強く、コツコツと練習をできる子どもの方が向くかもしれません。
何事も飽きっぽい子供の場合は、まずは体験レッスンを経験させて、反応を見てみましょう。
子どもの楽器の習い事で「親がサポート」できるか?
子どもが楽器の習い事をすると、色々な場面で親のサポートが必要になります。
楽器の習い事をする場合、子どもがある程度大きい場合は、親のサポートをそれほど必要としません。
しかし、子どもが小さい場合は、親のサポートが必要となる場面が多いため、共働きをしている家庭にとっては、想像以上に「負担が大きい!」と感じる場合があります。
例えば、バイオリンは幼少期から始めると、子ども一人でバイオリンケースを持って教室に通学するのが難しいため、親の送迎が必要になりがちです。
楽譜と簡単な筆記用具だけで良いピアノと違って、バイオリンは荷物が重くて大きいので、小さな子ども一人で通わすことは難しいでしょう。
そのため、子供がある程度大きくなって、一人でバイオリンケースを持って通学できるようになるまで、親はサポートしなければいけません。
また、ギターやバイオリンなどの楽器は、練習前には必ず音を調整する「調弦」の作業も必要になります。
調弦も子どもが大きくなれば、自分でやることも可能ですが、子どもが小さい頃は親の役目になりがちです。
送迎や調弦など、子どもが楽器を習う事によって、親が色々な場面でサポートをしないといけない瞬間が多いので、親が子どもの習い事のために、「十分なサポート時間を確保できるか」という点も非常に重要なポイントになってきます。
「子どもの習い事は先生にお任せで、出来るだけノータッチでいたい!」と考えている場合は、楽器の習い事は後で親の方が面倒に感じてしまう可能性があるでしょう。
家族に子どもの習い事をサポートできるメンバーがいるかどうかが、楽器の習い事の運命を大きく左右するかもしれません。
家族に子どもの習い事のサポートをできる人がいないけど、どうしても子供に楽器の習い事をさせたいという場合は、最後の手段として子供が親のサポートがなくても楽器の習い事に通えるようになってから、レッスンを始めるという方法もあります。
絶対音感を身につけさせたい場合は、6歳前後までに楽器の習い事を始めた方が良いと言われていますが、どうしても子どもに習い事をさせる環境が整わない場合は、無理に合わせる必要はありません。
子どもの年齢には拘らず、習い事をするのに良い条件が揃ったタイミングで楽器の習い事を始めてみましょう。
子どもの楽器の習い事に十分な「お金」を出せるか?
子どもに楽器の習い事をさせるには、経済的な余裕が欠かせません。
子どもの楽器の習い事は、種類によって月謝は異なりますが、平均的に1万円前後になることが多いでしょう。
しかし、楽器の習い事でお金がかかるのは、月謝ではなく「楽器本体の購入」や「発表会の準備費用」です。
楽器はどれも新品で購入すると数万円~数十万円と高額になりがち。
特に腕の長さに合わせて楽器を買い変えていく必要があるギターやバイオリンなどの「弦楽器」は、お金がかかる習い事として有名です。
長年子どもの習い事として、常にランキング上位に挙げられてきたピアノが、一度購入してしまえば、よほどのことがない限り、買い替える必要がなく、安価な電子ピアノなどもあるので、弦楽器ほどの経済的な負担はありません。
また、どの楽器も習い事をしても必ず「発表会」があるのもネックです。
発表会への参加は強制ではありませんが、ほとんどの生徒が参加するため、一人だけ毎年欠席していると浮いてしまうでしょう。
子どもたちも、発表会を楽しみにしている部分があるので、実際には発表会に出ないという選択は難しい物です。
そして、発表会に参加することになれば「参加費用」や「フォーマル衣装・ドレスの費用」がかかってしまうので、発表会に参加するだけでも毎年5万円程度がかかります。
発表会の費用は、楽器の習い事を続けている限り、毎年必要になりますので、長く続けているほど、経済的に負担が重く感じられるかもしれません。
楽器の習い事を子どもにさせる場合は、こうした月謝以外の出費についても、親がずっと経済的にサポートしていけるのか考えておくべきです。
自宅に防音設備がなくて、練習スタジオを借りることになった場合は、もっと習い事にかける年間費用がかかるので、十分に予算を用意しておく必要があるでしょう。
楽器の習い事は現実的に考えれば考えるほど、経済的なサポートが必要になるため、子どもの「やりたい!」という気持ちだけでは簡単に決められない部分があります。
これから楽器の習い事をしようと思っている人は、練習環境やお金の問題も含めて、家族会議で事前に話し合っておきましょう。