「小学生の習い事ってどれくらい掛け持ちするものなんだろう?」
いくつくらいの掛け持ちが一般的なのか、気になるお父さんお母さんも多いのではないでしょうか。
この記事では、「小学生の習い事に使われている平均的な費用」「一般的な家庭の子供はどれくらい掛け持ちしているのか」など、お父さんお母さんが気になる情報をメインにまとめました。
習い事を掛け持ちする際の注意点、選び方についても解説しています。ぜひ、参考にしてみてください。
目次
小学生の習い事に使われている平均的な費用は?
まず、習い事にかける費用は一般的にどれくらいなのでしょうか。ベネッセ教育情報サイトの調べでは、次のように結果がでています。
(画像引用元:ベネッセ教育情報サイト‐佐藤昭宏‐『どんな活動をいくつかけもち?幼児・小学生の習い事』)
なお、表の見方は下記を参考にしてみてください。
スポーツ……サッカーや野球といったスポーツ系の習い事
芸術……絵画や書道といった芸術系の習い事
家庭……家庭で通信教育や知育教材を利用すること
教室……塾や英語教室、そろばん教室など
ご家庭によって、お金のかけ方は全く異なるようです。「よそはよそ、ウチはウチ」といった感じでしょうか。
図から分かるように、家庭での通信教育、知育教材やオンライン教室は、もはや欠かせないものとなっているようです。
小学生の習い事の平均は2個
『ケイコとマナブ2017年「子どもの習い事ランキング」』の調査結果によると、小学生の習い事の平均かけもち数は2個を超えるとのこと。
通常、学校が月曜日から金曜日まであるわけなので、2個くらいが丁度良いのかもしれませんね。
逆に、習い事を3個に増やすと、友達と遊べなくなってしまったり、忙しくて子供の負担が大きくなってしまったりなどのデメリットも発生してきます。慎重に選択したいところです。
習い事の数が多すぎることによるデメリット
友達と遊べなくなってしまう。これだけでも子供からすれば結構なストレスになりえます。
それでは、その他にどのようなデメリットが生まれるのでしょうか。以下にて紹介していきます。
家計・送迎などの親の負担が大きくなり過ぎる
習い事の費用は、月々の固定費として家計に大きくのしかかってきます。さらに、習い事に通うとなると月賦だけでなく、交通費、食費なども発生し、さらに負担が増えることになってくるのです。
子供のためと思って通わせている習い事が、後になって家族や子供の首を絞めることになる可能性もあります。
また、送迎も毎日のように続くと大変です。例えば、習い事が2時間である場合、送った2時間後にお迎えにこなければいけません。
家に帰ってもゆっくりはできない、どこかに寄るにも時間が長すぎて暇をつぶせない…などなど、時間のやりくりも容易ではないです。
家計や送迎に関しては、習い事を始める前にしっかりとした決めごとをつくっておくようにしましょう。
宿題が後回しになって睡眠時間が削られる
習い事の時間に追われ、宿題をする時間がなくなってしまうリスクもあります。様々な習い事を終えた後では集中力も低くなり、本来なら1時間で終わる宿題が2時間、3時間とかかってしまうこともあるでしょう。
そうしているうちに、子供にとって何より大切な睡眠時間を削ってしまうことになってしまうのです。
健やかな成長に良質な睡眠は欠かせません。疲れていると眠りにつきやすくなるというメリットもありますが、宿題や習い事に睡眠時間をとられてしまっては元も子もありませんよね。
塾に通えば、さらに宿題は増えます。子供のキャパを考えつつ、常に様子を見守るようにしてあげましょう。
習い事の数をこなすことによるメリット
それでは、習い事をたくさんこなすことによって得られるメリットは、どのようなものがあるのでしょうか。
以下にて、詳しく紹介していきます。
小学校では習えない多くのことを学習できる
小学校では、学業から友達の大切さ、共存の仕方など、色々なことを学びます。しかし、学校はあくまでルールの下で学び、共存していく社会の一つに過ぎません。
むしろ、本当に習うべきものは学校の外にもあるのではないでしょうか。例えば、子供は高校、大学を卒業したあと、すぐさま社会で生きることを余儀なくされます。
これまで、学校のルールの中で生きてきた子供たちからすれば、日常を過ごすことすら、容易なことではありません。
習い事というのは、学校の外にある社会との結びつきをつくるきっかけになるのです。
学校外での社会を知ることは、生きるうえでとても重要なことになります。ときには厳しく、避けたくなるような現実もありますが、そういった困難から子供は学び、成長していくのです。
習い事で身に付けた知識やスキル、能力や感性は、将来社会に出たときになんらかの形で役に立つ時がくるでしょう。
ゴールデンエイジ期なので様々ことを吸収しやすい
ゴールデンエイジ期は吸収率が高いため、効率よく学習を進めることができます。
ゴールデンエイジ期とは、5歳から12歳にかけて続く神経系の成長期のことを指します。神経系は、いわゆる運動神経のようなもので、人間は12歳の時点で9割の神経が完成するといわれています。
つまり、12歳のまでの間にどれだけ多くものを吸収できるかが重要なポイントとなるわけです。また、水泳、サッカー、体操など、色々なスポーツを経験させるのが一番よいとされています。
高校の受験にはスポーツ推薦があり、勉強ばかりが進学の道ではありません。子供に合った習い事を選び、子供の可能性をどんどん広げてあげるのも、親のできるサポートの1つです。
メリハリのある生活が送れる
習い事と勉学を両立することによって、メリハリのある生活が送れるようになります。
メリハリのある生活は、子供にどのような影響を与えるのでしょうか。例えば、学校から帰ってきて特にすることがないとなると、スマホでYouTubeを観たり、ゲームをする時間が増えてきます。
スマホから発せられるブルーライトは睡眠の質を下げ、睡眠を浅くさせたり、眠りにつきにくくしたりなど、様々な悪影響を生みます。結果的に、生活のリズムが悪くなり、健康的な成長の妨げになってしまうのです。
一方でスポーツ系の習い事や塾などをかけもちする子供はどうでしょう。エネルギーを消費することで眠くなりますし、お腹も空きますよね。よく眠り、よく食べる。健康的な成長には、欠かせない条件です。
スポーツ系の習い事を通して、外で遊ぶ楽しさを知れば、学校の体育でも良い成績を残せるようになるでしょう。休み時間も人一倍楽しめるはずです。
小学生の習い事の選び方のポイントは「静」と「動」
習い事をかけもちするとなると、大事になってくるのは選び方です。
そこでおすすめのは、「静」「動」を基準に1つずつ選ぶ方法。
例えば、書道(静)とサッカー(動)。または、ピアノ(静)と水泳(動)などです。
文化系と体育系と言い換えることもできるでしょう。
それでは、なぜ静と動の基準で選ぶのがよいのでしょうか。それは、子供の才能や向き不向きは、簡単に判断できるものではないからです。
一見、スポーツが得意そうに見える子供でも、ふたを開けてみればピアノ奏者の才能があった。なんてことはよくあることです。
要は、静と動の基準で習い事を選ぶというのは、子供の可能性を大きく広げることにつながるということになります。さらに、動と動、静と静ではメリハリが生まれにくく、効率的に学ぶことができなくなってしまうということも理由の一つです。
かけもちする場合は、ぜひ静と動を念頭に置いて習い事を選んでみてください。
過度な期待をしないことも重要
過度な期待を子供にし過ぎないことも、重要なことです。
子供の視点からすれば、「学ぼう」というよりも先に、「楽しみたい」という想いがあります。足を速くしたいからという理由で鬼ごっこをする子供はいませんよね。
しかし、親はどうしても「学んでほしい」という想いが先走ってしまいがちです。月賦を払い、送迎をする中でそういった想いが生まれるのはごく自然なことかもしれません。ですが過度な期待というのは、ときに子供の負担となり、成長にストップをかけてしまうことだってあります。
楽しく学び、成長するなかで、子供が自主的に「学びたい!」と思うようになった段階でサポートをしてあげるとよいです。
まずは、習い事を楽しむためのサポートを欠かさないようにしましょう。「今日も休まずに頑張れたね」「前より良くなってるね。頑張ったんだね」などと声がけするだけでも子供は嬉しいものです。
小学生に適切な習い事の数・まとめ
この記事では、習い事をかけもちする際の、注意点やメリットデメリットなどについて紹介してきました。何か、参考になるようなことがあれば幸いです。
習い事の数はいくつぐらいが適切なのか?それは、各家庭の環境や、子供の興味関心・性格によっても異なります。周りの家庭に合わせる必要もありません。
子供は習い事からたくさんのことを学びます。
そして、子供に対する献身的な親のサポートというのは、親子間の絆を深め、仲の良い家族関係を築くことにもつながります。
習い事の数は、子供の様子をみながら増やしてみたり、減らしたりみたりしながら、最適な所を見つけていければいいですね。そのためにも、子供のことをよく観察し、子供とコミュニケーションを取ることを忘れないようにしましょう。サポートも大事ですが、子供の自主性を活かしてあげることも忘れないでくださいね。